お墓の必要性
お墓の必要性とは
残される家族の負担を軽減するために先にお墓を検討される方が多くなっています。
自分の入るお墓を考えているのであれば、是非一度前向きな検討をお勧め致します。
よくお墓を先に購入すると、不幸があるといわれる方がいらっしゃいます。なぜでしょう?
たしかにお墓というものは「死」というものを連想させるため後ろ向きに考えてしまいがちですが、お墓はその「死」という誰もが必ず通らなければならない局面を迎えた大切な方や、先祖の方々を祀るためであり、とても前向きなものなのです。
生前にお墓を建てることを寿陵(じゅりょう)といいます。
寿陵=生前墓は、古くから「長寿」「子孫繁栄」「家内円満」の3つの果報を招くとされてきました。中国では古来より、生前にお墓を建てることは長寿を授かる縁起の良いこととされ、秦の始皇帝や、聖徳太子をはじめ、昭和天皇も先にお墓を用意したという話はとても有名です。
私共が知る限りお墓を先に用意して後悔をしている方は一人もいません。 むしろ、その後の安心を手に入れ、のびのびと充実した毎日を送られている方がほとんどなのです。
下記にお墓を先に用意することの様々なメリットについて記述いたします。
寿陵のメリット
やはりお墓は不幸があってからと考える方がいらっしゃいますが、そうなりますと葬儀をはじめとする様々な出費が重なり、かなりの負担となります。
また心労も重なり、勢いで購入したお墓に後で「しまった」と後悔される方もいらっしゃいます。
そこで残される家族の負担を軽減するために先にお墓を検討される方が多くなっています。
最近はこういった理由でお墓を建てられる方もとても多くなりました。
やはり自分が入るところは自分で見ておきたい、安心したいという気持ちの現れなのでしょうか。
他には家族で相談してみんなの思いを形にしたいということで、今までのお墓の形にとらわれない自由な発想のお墓も多くなっています。
お墓は田舎に有るため年に一度しかお墓参りにいけないのではご先祖様にも申し訳ないですが、 そもそもご自身がお墓にお世話になったとき寂しくは無いでしょうか?
もちろん息子さんやお孫さんも大きくなれば同じことを考えると思います。
お墓の大きさなんかよりも小さくてもいいから、なにかと日常のことを相談しに来てくれたり、子供が始めてテストで100点を取ったことを報告しに来てくれたり、彼女に振られて落ち込んで報告しに来たり・・・
このようにお墓を守る人も自分の中に溜め込まず自分の胸の内を話して安心してまた明日に向かうことができるのではないでしょうか。
お墓ですから実際に会話をすることはできませんが、こういったことが先祖供養の一つだと私は考えます。
そのためにはスーパーの買い物ついでにすぐ行ける様なお墓が本当は理想です。
「もしものことがあって仏様ができてからお墓を」と考えるよりも、元気なうちにお墓を建てることでこのような先祖供養が身近にできるのです。
皆さんのおじいちゃんやおばあちゃんもきっと同じ気持ちでお墓で待っていると思います。
先ずその前に、お墓を買うといいますと墓所(土地)を手に入れ、お墓を建てるのですが、墓所は買うといっても、「自分名義の所有権」になるのではなく、その土地の「永代に亘る使用権」をお寺などから永代使用料という名目で購入するのです。
ですからその墓地を出て行く際は、墓地を更地の状態に戻してお寺にお返しすることとなります。
本題に入りますが、相続税とは全ての財産に対して課税されますが、お墓は「祭祀財産」であり、相続税法第12条に例外として墓所、祭具等これらに順ずるものは非課税と定められています。
つまりお墓を建てる費用としてお金を相続すると課税対象ですが、お墓を相続する分には非課税となります。
もし自分が長男ではなく、今後いつか必ずお墓が必要になるという方は、先にお墓を建てたほうが必ずお得になるということです。
現在、日本国内で建てられるお墓の石材は、良質な石材と安価な人件費から8割以上が外国産といわれ、中でも中国産が大半を占めています。
しかし中国は現在世界一の市場といわれ、物価も年々上昇を始めており、現に少しずつお墓のコストも上がってきています。
今後は当然お墓の値上がりは避けられないと石材業界でも考えられています。
冒頭でも記載しましたが、お墓を購入したほとんどの方が「購入してよかった」と言われます。
心の中のモヤモヤしたものがなくなり、非常にすっきりしたという方もいます。とても精神衛生上良いことだと思います。
お墓というものは当然亡くなった方々を祀るためのものではありますが、実はお墓を護っている方の心の支えの一つでもあるのです。
最近では「散骨」という海や、山などにお骨を撒く葬送方法も耳にしますが、散骨をされる方のほとんどが全てのお骨を散骨するのではなく、分骨(お骨を分けること)を行い散骨されているようです。
やはり残された側としてはお墓にお骨を入れてあげないと、どこに手を合わせればよいかわからないといった事もあるようです。
また「田舎にお墓はあるけど遠縁の親戚にまかせっぱなしで・・・」という話も最近良く耳にしますが、「そろそろ何とかしないと・・・」、「息子は全然考えてないようだし・・・」といつも心のどこかに引っかかる物があるのではないでしょうか。
お墓の引越しを『改葬』といいますが、お父さんの代で引越しをしておけば、お子さんの代で田舎にお墓参りに行かなくても大丈夫になります。
ましてや、現在年に一回しかお墓参りに行かなければ、お子さんも年に一回しか来てはくれません。
今は田舎の親族がお墓をみてくれていても、お子さんお孫さんの代になれば、いとこや、はとこの関係になりどんどん間違いなく今より疎遠になります。
ですからお父さんの代でお引越しをして、お子さんにお墓を護ってもらえるようにする方が、お父さんもお子さんも安心なのです。
お父さんの田舎はあちらでも、お子さんの田舎はお父さんが現在お住まいのところなのですから。
実はこれが一番かもしれません。
お墓というものは、家とは違いどこにでも建てられるものではありません。
お寺や霊園と決まっていますが、自宅から近い、値段の安い、交通の便が良いなどという好条件のものは、同じところにお住まいの皆さんが欲しがりますので先着順で無くなってしまうのです。
ですから「あとでいいや」とお考えでは、好条件のものは手に入らないのです。
しかしまた霊園が近くにできるかもとお考えの方もいるかもしれませんが、たしかに今はこの少子高齢化の中、高齢者が多く、墓地を必要と考える方は多いのですが、今後墓地を護る方は減少し、一人っ子同士の結婚などで一人が二つのお墓を見る時代が必ず来ると言われています。
さらに宗教法人の名義貸しによる霊園開発の横行や、それに伴う住民トラブルなどで近隣の市町村でも新たな墓地の造成には大変慎重になっており、最近の条例では事実上霊園を造ることはできない条例になっています。