お寺や霊園では、敷地の境界に塀のようなものが設置されているお墓をよく見かけると思います。その境界線上にある塀のようなものが、外柵と呼ばれるものです。
お墓の外柵も古くなり劣化が進めばリフォームの検討が必要となりますが、実際にリフォームを検討する際には費用なども気になるかと思います。
そこで今回は、お墓の外柵が果たす役割と意味、リフォームをする場合の方法やかかってくる費用の相場について解説します。
お墓の外柵の役割と意味
お墓を囲むように設置されている外柵の役割は、敷地の境界線を明確にすることです。
一般的なお墓は、権利を持つ土地の上に建てられています。外柵で境界線を明確にしておけば、他人の土地を侵すこともないし他人に自分の土地を侵されることもありません。
また、境界線を明確にすることは宗教的な意味も持っています。お墓というのは、故人が眠る場所であり死者の世界である浄土につながる場所です。このことから、外柵が現世と浄土を区切る境界線として使われます。
以上のように重要な役割を意味を持つ外柵ですが、「お墓には必ず外柵を設置するべし」と法律と法律に定められているわけではありません。近年では、好まれるデザインの変化やコスト削減のために、外柵を設けないお墓も増えてきています。
お墓の外柵リフォームを検討する時期
一般的に外柵は、20年から30年が耐用年数です。耐用年数に差し掛かる時期が、リフォームを検討する時期といえます。
しかし、お墓のある地域や使用する石材やコンクリートの種類によって、劣化するスピードは変わります。20年から30年に満たなくても倒壊のリスクがあるならば、早期のリフォームを検討しましょう。
逆に状態がよければ、耐用年数を超えてもリフォームをせずに済みます。リフォームをするべきタイミングがわからない場合は、業者による点検・調査をおすすめします。
墓石・外柵を購入した業者によっては、無料で点検・調査をしてくれるところもあるので負担を軽減できます。点検・調査をした結果、石材の劣化が著しいときには速やかにリフォームをしましょう。
お墓の外柵リフォームの費用相場
お墓の外柵をリフォームする場合には費用面も気になるかと思います。外柵のリフォームは、安ければ20万円から30万円程度ですが高いものだと100万円近くになることもあります。
費用相場といっても、使われる石材にこだわれば、それだけ金額が高くなるため、資金を用意するときにはリフォームの内容をまず考えましょう。
同じ石材で墓石をつくっていれば、そちらも劣化している可能性ありますので、同時に墓石のリフォームも検討が必要です。
墓石のリフォームをする場合は、磨き直しでも20万円程度の費用は見ておいた方がよいでしょう。また、基礎のコンクリートから打ち直すと場合は高額になるケースもあります。
外柵リフォームの手順と流れ
外柵のリフォームの手順と流れですが、手始めに業者による調査が行われます。先祖代々のお墓であれば、建てた業者や年代もわからないことがあるので詳しく調べなければいけません。
お墓の調査をするときには、管理をするお寺や霊園に許可をとっておくとスムーズに作業ができます。
お墓の状態を確認できたら、リフォームの内容を検討して費用の見積もりが出されます。見積りの内容に納得できたら、正式な契約です。
お墓の外柵リフォームは、石材の状態が良ければ、一旦撤去して再研磨を行うことで光沢を取り戻すことができますが、交換をしなければいけないときには、古い外柵を撤去した後に新しい外柵を設置します。新しい外柵を設置した後は、必要に応じて砂利敷きなどを行います。
まとめ
今回は、お墓の外柵が果たす役割と意味、リフォームをする場合の方法やかかってくる費用の相場についてお伝えしました。
外柵の果たす役割と意味を理解すれば、重要な存在であることがわかります。ご先祖様が眠る大切なお墓を永くきれいに維持していくためにも、墓石だけではなく、外柵についても定期的にメンテナンスを行なうようにしましょう。
外柵の劣化が気になる、劣化しているかどうかわからないという場合は、お近くの石材店や当社までお気軽にご相談だくさい。