お墓を管理するためには維持費が発生します。お墓の管理というと墓石のメンテナンスを思う浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、お墓を維持するためにはそれ以外の費用もかかります。
そこで、この記事ではお墓を維持するための費用の相場や維持費がかからない方法、払えない場合などお墓の管理に欠かせない維持費について解説していきます。
お墓の維持費の相場と内訳
お墓を管理するために必要な維持費の内訳は、墓地の管理費、墓石等の修繕費、寺院などに支払うお布施などがあります。
お墓は墓地を綺麗に保つための管理費は、公営や民営の霊園、寺院墓地などで金額は変わってきます。公営の霊園では年間2,000円～、民間では年間5,000円～、寺院の墓地では5,000円～がおおよその相場です。
墓石は色あせやひび割れなどが起こった場合の修繕費も必要です。お墓は風雨にさらされていますし経年劣化していくものです。ひどくなれば費用もかさむため、石材店などに定期的なメンテナンスを依頼するという方法もあります。
寺院の檀家であれば、1周忌などの年忌法要、お盆やお彼岸などの法要の際のお布施、寺院へ寄付金などもお墓を維持するための費用となります。
お墓の維持費は誰が払う？
お墓の維持費や管理費は、基本的にはその家の継承者が支払うことになります。
長男が家を継ぐことが多かった時代にはお墓も長男が継承するケースが多くありましたが、現在では家族構成やお墓に対する価値観の変化など時代の流れもあり、長男若しくは家を継承した人以外の方が継承することも増えてきています。
維持費や管理費は長期間に渡って支払うものですし、決して少ない金額ではありません。誰がお墓を継承するか決まっていない場合には、維持費を誰が払うのかを含め、兄弟や家族等で相談しておくことが大事です。
また、お墓を継承するにしても遠方に住んでいる場合には、支払い方法等を確認しておきましょう。未払いが続くと一括で請求される場合があるので注意が必要です。
お墓の維持費が払えない場合はどうなるの？
お墓の維持費や管理費が払えない場合は、お墓は無縁墓として取り扱われます。無縁墓になると、墓石は撤去され納骨していた遺骨は永代供養塔や無縁墓に他の無縁墓の遺骨とともに墓地の管理者によって埋葬されることになります。
つまり、お墓を建て直そうと思ったとしても、自分の先祖の遺骨は取り出すことができなくなります。
霊園によっては、お墓を撤去するまでに事前に連絡があったり猶予の期間が設けられていたり実際に撤去されるまでの時間があります。お墓の維持費や管理費が払えない理由は人によって違いますが、払えなくなった時には墓地の管理者に相談してみましょう。
また、寺院の墓地からお墓を撤去するとなると、檀家から離れるということになり檀家から離れるための費用が発生する場合もあるので注意が必要です。
維持費がかからないお墓もある？
長期間に渡るお墓の維持費や管理費の支払いが難しい場合には、費用がかからない埋葬方法を選ぶという方法もあります。
お墓の維持費がかからない方法として「樹木葬」があります。樹木葬は遺骨を埋葬した場所に桜の木などの樹木を植えて故人を弔います。墓石を建てる必要もなく費用が抑えられる方法で、宗教などのこだわりがないため無宗教の人でも利用できる方法です。
故人の希望で行われることが多いのが「散骨」です。遺骨を埋葬せず粉にして、海や川に撒かれることが多い方法です。
また、近年ではお墓に埋葬するのではなく手元に遺骨をおく「手元供養」という方法も費用を抑えることができる方法です。遺骨は粉にしたり加工したりすることも可能で、仏壇を置くスペースがない方などにも利用されています。
まとめ
ご先祖を供養するために大事なお墓ですが、末永く管理するためには維持費が必要不可欠です。遠方にお墓があればお墓参りをするための旅費も発生するでしょう。
今後「お墓を管理していくことが難しい」「維持費が払えない」などの心配や不安がある時には、維持費の相場を参考に家族や親族と相談してみることをおすすめします。
