お墓を建てようと計画しているならば、費用相場と維持費は確認しておくことで、予算の範囲内に収まるか、それとも予算オーバーしてしまうのかを知ることができます。
今回は、費用相場や維持費に加えて、誰が支払いをするべきか、安くお墓を建てる方法などを紹介します。お墓を建てる計画を実行に移す際に、参考にしてください。
お墓を建てるときにかかる費用相場と内訳
お墓の情報サイトが実施したお墓の消費行動に関する実態調査(2022年1月時点)によると、一般的な墓を購入するときの全国的な費用相場は158.7万円という結果が出ています。
過去の費用相場を見ても、165万円程度で推移しており大幅な変動はないため、お墓を建てる際の予算計画は、とりあえず165万円を目安に組むとよいでしょう。
費用についての内訳は、「墓石代」「土地利用料」「その他諸経費」と分けることができます。
費用の大半は「墓石代」となっており100万円から110万円程度が相場です。続いて「土地利用料」の相場は50万円代で、そこに「その他の諸経費」が加わります。
お墓に使う石材の量や土地の面積を調整することで費用を抑えることが可能です。
お墓にかかる年間の維持費
建てたお墓を守るためには、墓地や霊園に維持費を支払うことになります。
年間の維持費は一般墓で8000円程度が相場となりますが、自治体が管理する公営霊園であれば、市民へのサービスという名目となるため、民間霊園よりも維持費が安くなります。
格式の高いお寺の墓地などは、お墓を建てる費用も高ければ維持費も年間で数万円以上となることがあります。
経済的に余裕があり、長期にわたって支払えるというのであれば高い維持費の墓地でも問題はないかもしれませんが、あまりお金をかけられないというときには、維持費の安い墓地・霊園を探す必要があります。
他の人とまとめて埋葬される合祀式の墓であれば、初期費用だけで維持費がかからないところもあります。お墓を守る負担を軽くしたいのであれば、それも選択肢の一つです。
お墓の費用は誰が払うべきか
お墓の費用を誰が払うべきかという問題は、それぞれの家庭で答えは異なってきます。ご自身や配偶者が入るお墓のことを考えて、いろいろと調べているのであれば、自分で用意しておくという選択肢もあります。
お墓を建てる費用と維持費はかなりの金額となるので、目標を設定して少しずつ積立をすることが大切です。
積立をせずに亡くなった人のお墓については、遺族が支払うことになります。遺産でお墓を建てることができれば、遺族の負担が軽くなりますが、そうでない場合は喪主が支払うか、遺族が分担をしなければいけません。
支払いのことで揉めることがないように、終活の一環として家族が集まって話し合っておくと安心です。
お墓を安い費用で建てる方法
お墓を安い費用で建てたいという場合は、お墓を狭くしたり石材の質を落とすという方法もあります。
しかし、狭いお墓や安い石材にすることで見た目が損なわれてしまうだけではなく、耐久性の面においても不安が残ります。短期的な費用だけではなく、長期的な視点で判断することが大切です。
また、安く利用できる墓地や霊園を探すという方法もあります。お墓参りの手間を考えると、子どもや孫が住んでいる地域から遠く離れた墓地や霊園を選ぶのは難しいかもしれませんが、許容できる距離であれば郊外の墓地や霊園も検討してみてもよいかもしれません。
自分で石材を購入するという方法もありますが、ネットで安く売られているものやセール品として出されているものは直接見たり触ることができないということもあるため、あまりおすすめはできません。
まとめ
今回は、お墓を建てる際の費用相場と、維持費がどの程度の金額になるのかということについてお伝えしました。将来的に実際にお墓を建てる際の予算計画を立てるためにも、一般的な相場を把握しておくことは大切です。
また、お墓を建てる際の費用や建てた後の維持費については、基本的には残されたご家族が支払うことになりますが、ご自身で用意しておくことで遺族の負担を減らすこともできます。
お墓を建てることと維持していくことは、残されたご家族にとって重要な問題となります。早い段階でご家族で話し合いの場を持たれるとよいでしょう。