近年における生活スタイルの変化により、お墓を簡単に安く済ませたい、管理負担や承継問題をなくしたい人が増えている傾向にあります。
中でも、永代供養の合祀墓にすると、経済的で無縁仏になる心配がない、など魅力的な点が多くみられます。ですが、デメリットも当然あるため慎重に決めたいところです。
現在、合祀墓を検討しているけれども、安さや便利さだけで決めてよいのかと迷っている人のために、費用や合祀しない方法なども含めてお伝えしていきます。
目次
合祀墓を選ぶ4つのメリット
お墓に合祀墓を選ぶとさまざまなメリットがあるのですが、ひとつずつ紹介していきます。
費用を安くすることができる
お墓を建てるとなると費用は100万円は超えますが、合祀墓の場合は墓石や墓地区画の費用、管理費などが必要ないため、5万円〜30万円ほどの安価ですみます。
この費用の内訳としては、永代供養、納骨料のほか、墓誌の彫刻料が含まれています。
安さが合祀墓の最大の魅力ですが、個人ごとに費用が発生するため、家族の人数分を合祀する場合は高額になることもあり注意が必要です。
無縁墓になる心配がない
お墓の承継者がいなくなって管理費が未払いになったお墓を無縁墓といいます。
無縁墓になると墓石が撤去されて、合葬されるのが一般的です。そのため、生前に永代供養をしてくれる合祀墓を選ぶ人が増えている傾向にあります。
永代供養の合祀墓であればお墓の管理を任せることができる
遠方に住んでいてお墓参りになかなか行けない人は、お墓の掃除、管理、供養などが気になるでしょう。
ですが、お墓の管理人に一切を任せることができるため安心ができます。また自分が亡くなってからも家族に負担がかからないメリットがあります。
自由な形式からお墓を選べる
合祀墓には、集合安置型や個別安置型、慰霊碑型などさまざまな種類があるため、予算と照らし合わせながら自由に決めることができます。
特に、個別安置型は合祀墓でありながら、永年に他人の骨が交わることがないのが特徴的です。
合祀墓を後悔しないために知っておくべきデメリット
合祀墓ではいったん合祀されたら、他人と遺骨が交わって後になって取り出すことができないというのが大きなデメリットです。
そのため、事前に家族や親族と相談しておくようにするほうがトラブルがなくて済むでしょう。
また、遺骨が他人とひとまとめにされてしまうため、お墓参りにいっても故人を身近に感じづらいという欠点もあります。
合祀墓にはどうやってお参りするのか
永代供養の種類によって違いがありますが、合祀墓の多くは、共同で参拝する場所に供花を置いて線香をあげます。
飾っているお供えの花が枯れている場合は勝手に処分せず、まず寺院や霊園などの管理者に伝え、処分してもらうようにしましょう。
また、寺院や霊園によっては線香やお供え物を供えることは禁止されていることもあるため、事前に管理者に確認しておくとよいです。
合祀しない永代供養墓のメリットとデメリット
他人と遺骨が混ざってしまうのは嫌だという声もあるため、最近では合祀しないタイプの永代供養墓というお墓も流行っているようです。
樹木葬や納骨堂、集合個別墓など個人の区画を設けているため、共同という感じではなく、一般的なお墓のように思えるでしょう。
ただし、個別に納骨され、区画ごとに収容人数も決まっているため費用のほうは高くなります。
また、霊園や寺院が経営破綻したり、運営母体の承継者がいなくなればトラブルとなるリスクはあるといえるでしょう。
まとめ
合祀墓は費用が安く、管理も一切任せることができるのが現代社会を生きる人たちにしてみれば、大きな魅力です。
ですが、他人と遺骨が混じってしまって後から取り出すことができないので、後悔しないように慎重に決めないといけません。
また、お参りにいっても故人を感じられにくいというデメリットもあります。
家族や親族一人一人価値観が違いますので、自分が何を望んでいるのかを明確にし、よく話し合ってトラブルがないようにしましょう。