こちらのページではお墓の直し、補修、リフォームとして
地震が心配だから手を入れておきたい。
という内容に付いてご説明します。
原因は・・・?
最近ハウスメーカーのCMや、小学校や中学校などの工事で良く耳にすることのある、「耐震工事」「免震施工」ですが、地震の備えは大丈夫ですか?
3.11のような今までには経験のない大きな地震が来るといわれている中で、最新の政府の調査ではここ千葉県では30年以内に85%程の確立で震度6弱以上の大地震が来るといわれています。
行政でも子供たちを護る為に、夏休みなどを利用し、校舎の耐震化工事を行ったり、ハウスメーカーも地震に強い家というコンセプトの元、様々な技術を組み込んだ住宅を販売しています。
日本に住み続ける限り、地震とは付き合っていかなければなりません・・。
住宅などは次から次へと新たな技術が生まれたり、より良い工法が編み出されたりしており、日々耐震化の技術も上がっていますが、お墓はどうでしょう?
お墓は皆さんが知っているとおり、今では御影石などを積んでお骨が入る部屋を作り、お墓となっていますが、お墓を建てたのは50年前なんていうお墓もたくさんあります。
では50年前のお墓の工事で、当時は考えられないような大きな地震がくる現代で大丈夫でしょうか?
50年前というと1968年、昭和43年になります。
メキシコオリンピックや3億円事件、はたまた高度成長期でGNPが世界2位などなどの時期です。
まだまだスマホはもちろん携帯電話も無く、なつかしのポケットベルすらありません。
インターネットなんてもっての他でした。
その頃の技術で建てたお墓が、今はまっすぐ建っているから安心と思いますか?
このような場合の対処法
当時お墓を立てるときは、基礎工事も無く、土を掘って大谷石などの加工のしやすいものを並べて、その上にお墓の石を組み上げていました、石と石を止めるのはセメントで接着するだけ。
そんなお墓が下の写真のように3.11のような大きな地震で倒れています。(写真:3.11茨城県内墓所)
写真を見て解るように、石が落ちているのは和型のお墓の一番上の「棹石」と言われる石がほとんどです。
これはセメントで当時止めていたお墓が劣化し、積み木のようにただ石を積んであるだけの状態の中、地震で揺れて「棹石」が落下、その落下の衝撃で他の石材に当たり壊してしまったようです。
今回のお墓の耐震施工のDIY(自分で直す)については、専用のボンドや、石を動かすと言う点から難しいと思います。
最近の施工では、石と石の間にセメントではなく、石材用の2種類のボンド(接着剤)を使用します、一つは内外装用弾性接着剤というA剤とB剤を混ぜて使用するものでビルの壁などを止めるのにも利用されています。もう一つは弾性一液型接着剤といわれ、シリコン樹脂が主成分の接着剤になります。
解りやすくいうと最初の接着剤がカチッと止まり、二つ目の接着剤は粘ると言う感じです。
このような施工のお墓の場合、もし仮に大きな地震がきた場合どうなるかと言うと、下の写真のように地面もろとも傾きます。取れません。
それ以上の場合は、接合部が外れるのではなく、石自体が折れます。
ですから、もし一つの石の塊から削りだしていってこのような形のお墓を作ったとしても、これ以上の事はできないのです。(写真:3.11茨城県内墓所 地面の隆起)
また棹石に穴を開けて、ステンレスの心棒を通すという施工もありますが、棹石に20cm、上台に20cm入る40cm程のものでは、3.11の時の写真で心棒を中心に地震で棹石が回り、四つ角を壊してしまうお墓も見ましたのでなんともいえません。
またお墓の上から下まで長い心棒を通すお墓では個人的にですが、何かお墓という高貴なものなのに実は穴が開いてて心棒が貫通しているのも何か違う気がします。(個人的にですよ!)
やはり現状では、なるべく接着面積をとり、また倒れる心配がもともと無いように安定感のある低めの設計を行い、地震に備えるのが一番だと考えています。
余談ですが、私達の仕事でも、比較的新しいお墓の解体工事を行うこともあり、この耐震ボンドで施工されたお墓を壊す場合は、剥がれないのでノコギリで接着面を切って外します。そのぐらいガッチリです。
説明が長くなりましたが、以上のようにせめてこの「棹石」とその下の「上台」との接合部だけは最近の耐震施工をおすすめ致します。
費用目安
●棹石と上台の耐震ボンド据え直し
・・・35,000円/和型8寸角棹石の場合
・・・45,000円/和型8寸角以上、重機使用の場合
(一番心配な棹石と上台の接合部分だけを耐震ボンドにて施工致します。
大きな地震が来る前にこれだけは本当におすすめ致します!)
※消費税別途
※別途お墓が遠方の場合は実費がかかります。
あわせてこちらもご確認下さい
・カロート(納骨室)がいっぱいで新しい仏様が入る場所がない、お墓水浸し、骨壷水流入の心配。
・今後車椅子でもお墓参りできるようにしたい。
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」
○石良「お役立ちコラム」