お墓を守る人は誰?次男はお墓に入れるの?

 

こんにちは、石良の磯崎です。

新緑が綺麗なすごしやすい季節になりました。

今回は、お墓を守るということについてお話をさせていただきます。

 

 

お墓を守っていく資格?

 

お墓を守るということ、つまり「お墓の使用者」になるということです。

では使用者になるというのはどういうことでしょうか?

 

○そのお墓の年間管理料の請求や、お墓の管理者からの通知が来るようになる。

○そのお墓の責任者として各手続きが可能(必要)になる。

となります。

 

ですから使用者責任として、隣のお墓に木の枝がかからないように管理をしたり、極端な話ですが、一存でお墓の解体をしてしまうこともできます。

 

 

誰なら使用者(守る方代表)になれるのでしょうか?

 

昔から「お墓は長男が継ぐ」ということは聞いたことがあるかと思いますが、基本的にはその通りです。

 

ですが最近は兄弟の多かった団塊の世代などとは違い、女の子しかいない家庭や、離婚などの複雑な家庭事情もありますので、霊園はもちろん、お寺などでも厳格に長男だけと言うわけではなくなっています。

ご心配な場合は直接お世話になっているお寺や管理事務所に確認をしてみて下さい。

 

 

長男家庭と、次男家庭一緒に入りたい場合では?

 

このような相談もよくありますが、皆さんはどうお考えですか?

答えとしては、絶対にダメです。というよりやめた方がいいです。

 

理由を説明しますと、例えば兄弟が仲の良い今の世代はいいですが、長男の家も次男の家も息子の代に変わった場合その子供同士は「いとこ」ですから、まだ顔を合わせる機会もあり、連絡を取り合うこともできると思います。しかしさらにその子供(孫)の代になった場合、ほとんど会ったことも無い「鳩子」同士になります。

その時に何故知らない人と同じお墓なのか?ということになり、またお墓を直すや壊したいなどのきっかけで、もめるケースもあるそうです、ですから子供のいる兄弟間でのお墓の併用は絶対にしてはいけません。

 

※1件分の費用で済むと思う方がいるようですが、お寺などでは特例として認める場合は、家がそもそも別なので2件分の永代使用料と年間護持会費がかかるようです。(ですからお得にはなりません)

 

もし長男か次男の家に子供がいない場合はそのような心配はいりませんが、長男次男は兄弟で気にしませんが、それぞれの奥様は不満や不安を持っている方も多いようです。

できれば子供のいない家庭の方は、今の時代なら納骨堂や樹木葬などを選択した方が安心です。

 

 

私はどこのお墓に入ればいいの?

 

基本的にはお墓に誰が入れるかというのは、お寺、霊園の「墓地使用規則」に則って決まっていますが、墓地の管理者(住職等)と墓地の使用者(守る人)の両方の許可があれば入れるようです。

※キリスト教ではありますが、通常血縁の無い方(友人等)は一緒に入ることはありません。

 

解りやすく例をあげてこんな場合誰がお墓に入れるか、誰が守っていくかを見てみましょう。

 

《例1》

●長男家庭には娘しかいない、次男家庭には息子がいる。

この場合、「長男の長女」はいずれ嫁ぐ前提として、長男家庭では長男ないし長男妻が最後にお墓に納骨される方になります。その納骨までは娘が使用者として面倒をみることはできますが、次男の長男と話せる間柄かはわかりませんので、②長男と③次男が元気なうちに話をまとめ、③次男に渡すことがいいと思います。

 

 使用者順番:「①父親→②長男→③次男→④次男の長男・・・」

 

しかし長男の娘がどこかの次男などに嫁ぎ、子供が生まれた場合はその後、長男娘の嫁ぎ先の家で守っていくことも可能になりますので、長男は次男に話をする前に、長男の娘がいつ誰と結婚をするかでタイミングをみながら考えた方がいいでしょう。

 

 使用者順:「①父親→②長男→③長男の長女(夫)→④長男の長女の息子・・・」

 

もし長男の長女がどこかの長男と結婚した場合はその家のお墓に入りますので、次男家庭はお墓を引き継ぐことができ、お墓を残すことも、また次男は新たに出費をせずに親と同じお墓に入ることができます。

 

※トラブルにならないように長男が長女の婚期、年齢を考えた上で元気なうちに次男と話をまとめ、間違いの無いよう親族同意の書類の作成をした方がいいでしょう。

長男の長女、次男の長男の代では話を進めることは、普段から連絡を取り合う程、仲が良くなければかなり難しくなるでしょう。

 

 

《例2》

●娘しかいない家庭で、嫁いだ娘が息子を生んだあと離婚して実家に戻った。

このようなケースの場合は問題なくと「父親→長女→孫」と繋がりがますのでお墓を守ることができます。

 

使用者順:「①父親→②長女→③長女の長男・・・」

しかし嫁いだ娘と長男が嫁ぎ先の苗字を名乗る場合は、お墓を守ることはできますが、どこかのタイミングでお墓の「○○家之墓」を「先祖代々之墓」に直した方が今後守りやすくなると思います。

 

 

《例3》

●田舎にお墓があり、自分が長男ではあるが東京に住んでいて、田舎の次男がお墓を見ている。

 また長男は離婚をしており、今後できれば実家のお墓に入りたい。

こういった場合は、「親→次男→孫」として守ることができます。

 

使用者順:「①父親→②次男→③次男の子・・・」

最近ではよくある多いケースで、田舎のお寺の住職にお話をすれば問題なく進めることができます。

しかし次男のお墓になっていますので、長男が離婚をしたので自分も入りたいと言う場合は、

当然次男の許可が必要になります。

 

また次男家庭ではお寺との付き合いなどの出費もありますので、次男や次男の妻に都合がいいと思われないように、いくら長男といえども少なからず御礼を渡すことや、年間の護持会費なども按分して支払うなど検討したほうがいいかもしれません。

 

 

 

以上のように、各家庭事情により、お墓の守り方が違います。

このようなケースはあくまで参考までであり、亡くなる順番や、離婚、転勤引越しなど様々な条件により変わると思いますので、親族兄弟とも元気なうちに先祖のお墓について先々の事をお話しておいた方が子供に心配を残さない為にもいいと思います。

 

何度も言いますが、「最低限、孫の代まで見据えた上での現状でのベストという判断が必要となります。

逆に考えると、100年後を見据えても誰もわからないということです。

 

 

最後に

 

まずどうすればいいか解らない場合は、弊社にお気軽にご相談下さい。

弊社なりの経験に基づく考え方をお伝えいたします。

相続による兄弟間でのトラブルなども増加傾向のようですので、お気をつけ下さい。

最後はお寺ならご住職に、霊園なら管理事務所に確認をおすすめいたします。

 

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