お墓を建立する際に、気になるのはやはり費用面や墓地の選び方だと思われます。
ですが、ほかにも「お墓を建立するとお祝いが必要なのか」「建立者の名前はどうしたらいいのか」など不安に思うこともあるのではないでしょうか。
スムーズにお墓を建てるため、そして安心できるために、知っておくと得をする知識やマナーをまとめてみました。
目次
お墓を建立するタイミングはいつか
お墓を建立する時期は人それぞれですが、四十九日法要と納骨を同時期に済ませてしまうほうが楽であることから、四十九日の法要までに建立する人が多いようです。
また、四十九日までに建立しなかった人でも、どんなに遅くても一周忌法要までに間に合わせていますが、最近の傾向としては、生前に自身のお墓を建てる人も増えてきています。
理由としては、残された家族に負担や迷惑がかからないようにという思いからです。
生前に建てると、すぐに管理費の支払いが発生してしまうのですが、お墓の相続税がかからないため節税対策ができるというメリットがあります。
お墓を建ててはいけない月日はあるのか
お墓を建立してはいけない年は基本的にはありません。
ただ、昔はうるう年は大きな買い物をしてはいけないということを言われていたことから、高価であるお墓はうるう年に建ててはいけないと信じられていました。
また、陰陽道においては赤口は何をやってもうまくいかない凶日とされているため、気になる人は赤口を避けてお墓を建てるという方法をとっているようです。
お墓建立にかかる費用の相場
一般的なお墓の平均相場は200万~300万円となります。主な内訳として、墓地代(永代使用料)60万~80万円、維持・管理費年間5,000円~2万円、墓石代100~200万円です。
このように金額差があるのは、お墓に使用する石材のデザインや種類、立地や墓地区画に違いがあるからです。
ほかにも、お墓を購入した後も、納骨料3万~5万円、仏様に魂を入れるための開眼法要のお布施代3万~5万円などがかかってきます。
お墓建立祝いは必要なのか
お墓を建立したときはお祝いをするというのが一般的ですが、これはお墓は故人にしてみれば死後の第二の住処だと考えられているためです。
特に、生前にお墓を建てることは「寿陵(じゅりょう)」と呼ばれており、長寿を招く縁起の良い行為だと信じられています。
ただし、亡くなった直後にお墓を建立した場合は、葬儀などの法要が優先されるためお祝いはしません。
お墓の建立祝いに適切な贈答品
生前にお墓を建てた場合は、贈答品として祝儀袋にお金を入れて渡すことが多いようです。赤白の水引を用いて、表書きには「建碑御祝」「建立祝」などと記し、お墓を建てた人に渡します。
また、亡くなった直後に建立した場合は、不祝儀袋に「黒白」「白銀」などの水引で、「御仏前」と記します。
祝い金の相場としては、親族であれば約3万円、友人や知人であれば約1万円になります。
お金のほかにはお菓子やお花を贈答することもありますが、特にタブーとされているものはなく何でもよいです。
お墓建立祝いにおける服装マナー
生前にお墓を建てるときは、慶事となるためフォーマルではなくカジュアルな服装で参加します。
ただし、亡くなった後で建てる場合や納骨時においては、男性は黒や濃紺でのスーツと白シャツ、黒無地のネクタイのフォーマルな格好を選びます。
女性も男性と同様に黒やグレーのスーツ、ワンピースなどを選びますが、霊園は足場が悪いことが多いためピンヒールなどは避け、動きやすい靴にしましょう。
お墓建立の名前はだれにする
お墓を建立した人の名前が墓石に刻まれます。一般的には、世帯主の名前を彫ることが多いですが、建立者の名前は一人でも複数(後継者や家族)であっても構いません。
ただし、まだ生きていらっしゃる人の名前を彫るときは、朱色を入れるようにします。
住んでいる地域によって習慣が違うこともありますので、その地域の色のルールを調べておくとよいでしょう。また、複数の名前を彫る場合は、相続順に並べるようにします。
まとめ
家族が代々継承していくお墓ですから、後のことも考えた上で慎重に決めて建てたいものです。
また、お墓を建てるときは、ここでお伝えした「建立に適したタイミング」や「マナー」などを参考にされるとスムーズにいくかと思われます。
費用については、墓石を建てる土地や石材の種類によっても大きく変わってきますが、ご自身やご家族が納得いくお墓選びが出来るようにしましょう。