墓じまいしたいけれどお金がない!墓じまい費用が足りない場合の対処法を解説

お墓参りをする老夫婦

 

「墓じまい」することでお墓を引っ越し、お墓の管理がしやすくなるなどのメリットがあります。

 

しかし、墓じまいするためには相応の費用がかかるので、「墓じまいしたいのに、そのためのお金が足りない」という事情を抱える方は少なくありません。

 

そこで今回は、墓じまい費用のお金が足りない場合の対処法について解説します。

 

 

一般的に墓じまいのお金は誰が負担するべき?

喪服で計算

 

一般的には、墓じまいにかかるお金は、そのお墓を継承して管理している人が負担することになります。

 

もし、相続の遺言等でお墓の継承者があいまいになってしまった場合は、家庭裁判所が以前の継承者と親族との関係性をもとにして、新しい継承者を判断するのです。

 

お墓の管理について親族で揉めてしまった場合は、親族間で先代や次代の意向を確認し、速やかにお墓の継承者について決定しましょう。

 

お金の話に戻しますが、「墓じまいにかかる費用は、必ず今代の継承者が負担しなければならない」という法律上の定めや慣習は存在しません。

 

たとえば、3兄弟の長男がお墓の継承者だった場合、次男と三男と三人で3等分したり、話し合いで持分を決めて墓じまいの費用を負担することも可能です。

 

必ずしも、「お墓の継承者が墓じまいにかかる大きな費用を全額負担しなければならない」ということではないので、分担できる家族・親族がいる場合はきちんと話し合ってみましょう。

 

 

墓じまいにかかる費用の内訳とそれぞれの相場

お布施

 

一口に「墓じまいの費用」といっても、かなりの項目でお金がかかるため、総額で思った以上の費用が発生する可能性があります。

 

一般的に、墓じまいをする際にかかる費用の内訳と相場は以下のとおりです。

  • 現在のお墓の撤去費用:10万円~20万円(墓地の立地によって高額になる可能性あり)
  • 墓じまいに際してのお布施代:3万円~5万円
  • 墓じまいに際しての離檀料 :10万円~15万円
  • 墓じまいにかかる行政手続き費用:数千円
  • 新しい供養先に納めるお布施代:3万円~5万円
  • 新しい納骨先を用意する際にかかる費用:5万円~150万円

とくにお金がかかりやすいのが「納骨にかかる費用」です。そして、新しくお墓を建てる場合には、150万円ほどかかるでしょう。

 

一方で、納骨堂を利用する場合や海洋散骨する場合であれば、数十万円で済むケースも多いです。
したがって、墓じまいの費用を抑えたい場合は、納骨方法を考慮する必要があるでしょう。

 

 

墓じまいしないことによるリスク

お墓

 

お金の問題で墓じまいができないと、さまざまなリスクを抱えることになります。
まず、住んでいる場所とお墓のある場所が遠いと、お墓参りに行く際に時間とお金、そして労力がかかるでしょう。

 

また、お墓には管理料がかかるため、納骨先によっては相場よりも高額な管理料が負担になるケースもあります。

 

そして、継承者が存在しない場合や継承者があいまいで認知されていない場合は、管理料の支払いが滞ってしまいます。

 

それによって、お墓を管理している施設としてもお墓を維持することができなくなり、合祀(お墓から遺骨を取り出し、ほかの遺骨と一緒に供養すること、合葬ともいう)されてしまう可能性があるのです。

 

その結果、自身の先祖の遺骨だけを取り出すことが不可能になり、墓じまいもできなくなってしまいます。

 

 

墓じまいのお金を工面する方法

お墓とお金

 

墓じまいには、場合によっては100万円以上の費用がかかるケースもあります。
それを一人で負担するのは難しいため、いくつかの方法を模索してみましょう。

  • 家族や親族に相談してみる(一緒に支払う、または借金する)
  • お墓の解体業者を相見積もりして安い業者を探す
  • 安く済む納骨方法を検討して選択する
  • 金融機関から借金して支払う
  • 自治体の補助金を利用する

親族または金融機関から借金をして墓じまいの費用を工面する場合は、あくまでも無理なく返済できる規模に抑えておきましょう。

 

墓じまいのために苦労の多い返済生活を余儀なくされることは、あまり合理的とはいえません。
自治体の補助金を利用したり、改葬方法を工夫して選択するなど、墓じまいの費用を抑える方法はいくつかあります。

 

利用できる選択肢が限られるケースもありますが、急ぐ必要はありません。入念に検討して、少しでも費用を抑えて墓じまいをしてください。

 

 

まとめ

 

墓じまいには、場合によっては当初の想定を超えるお金の負担が必要になるケースもあります。
お墓の継承者が一人で抱え込むのが難しい場合もあるので、まずは家族や親戚と相談しつつ、少しでも負担を抑えられる方法がないか模索しましょう。

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