お墓を取り外す際や墓じまいを行う際には、納骨室を開かなければなりません。
しかし、実際に納骨室を開く機会はほとんどないため、「手順ややるべきことが分からない」という方は少なくありません。さらに納骨室の種類によって開け方もさまざまです。
そこで今回は、納骨室の開け方や手順を解説します。開けた後にやるべきことも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
納骨室の開け方・手順
納骨室の開け方・手順には、下記の2通りがあります。
- 関東式(地下タイプ)
- 関西式(半地下タイプ)
それぞれの形式を理解したうえで、解説していきます。
関東式の開け方・手順
関東式の納骨室を開ける手順は、下記の通りです。
- 手で香炉を持ち上げて、近くの安全な場所へ移動させる
- 拝石を持ち上げて開ける
ただし、納骨室を開ける際には「石に傷をつけないように開ける」「50kgの拝石もあるので、複数人で持ち上げる」といった点に注意しましょう。
関西式の開け方・手順
関西式の納骨室を開ける手順は、香炉や花台を横にスライドさせるだけです。ちなみに関西式の開け方は、高齢者や女性でも納骨室を簡単に開けるように作られたとされています。
納骨室を開けた後のポイント
続いて、納骨室を開けた後のポイントを2つ紹介します。
室内の空気は循環させる
納骨室を開けた後は、室内の空気を循環させましょう。扉を開扉しなければ空気が入れ替わらないので、密閉空間は避けるべきです。
新鮮な空気を納骨室に取り込むことで、カビの繁殖を抑えたり、濡れた箇所を乾かしたりする効果があります。
骨壷に溜まった水を抜く
骨壷の水を放置してしまうと、下記のデメリットがあります。
- 遺骨が水浸しになるリスクがある
- カビが原因で、遺骨がボロボロに恐れがある
水を抜く際は遺骨をこぼさないように、丁寧に少しずつ行いましょう。
納骨室の開扉を業者に依頼する際の費用
納骨室の開扉を業者に依頼する際の費用は、最低でも5,000円は必要です。ただし骨壷を移動させるなどの作業がかかる場合は、別途費用が発生するので覚えておきましょう。
また墓石の大きさによっては、5,000円以上の値段がかかるケースもあります。
納骨室を開ける際に注意すべき点
最後に、納骨室を開ける際に注意すべき点を解説します。
服が汚れる
納骨室を開けた後は納骨室に入るため、服が汚れる可能性があります。仮にスーツなどの正装で参加している場合は、汚れても問題ない服装に着替えて作業をしましょう。
怪我をするリスクがある
納骨室をあける作業では、重い石を動かすため、体に一定の負担がかかってしまいます。素手のまま作業を行うと、手を怪我してしまうかもしれません。
怪我を防止するために、滑り止めがついた軍手を利用しましょう。また、下駄やサンダルといった露出する履き物も避けるべきです。
周囲のものに気をつける
作業する際は、お墓の周りに置かれているものを壊さないように注意しましょう。
仮に安全な場所へ移動できない場合は、「緩衝材を巻く」「柔らかないものを被せる」などの対策が必要です。
まとめ
納骨室の開け方や手順は、関東式と関西式で異なります。また、納骨室を開けた後にやるべきこととして、下記の2つを紹介しました。
- 室内の空気は循環させる
- 骨壷に溜まった水を抜く
業者に開扉を依頼する際は、最低でも5,000円はかかると覚えておきましょう。本記事でお伝えした注意点も参考にしながら、納骨室の開く際にご活用ください。