「改葬の手順を詳しく知りたい…」
「改葬にかかる費用はどれくらい?」
上記のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、改葬の手順や費用をわかりやすく解説しています。本記事を読むことで、改葬の一連の流れや目安の費用を把握できることでしょう。ぜひとも参考にしていただけたら幸いです。
そもそも改葬とは?
改葬とは、お墓の場所を他に移すことを指します。つまり、お墓の引っ越しです。改葬をするためには、さまざまな手続きが必要となってきます。
似た言葉に「墓じまい」がありますが、墓じまいとは、お墓を撤去して更地にすることです。
改葬と墓じまいの違い
名称 | 目的 |
改葬 | お墓を違う場所へ移動させる |
墓じまい | お墓の場所を更地にして墓を持たないようにする |
改葬の手順をわかりやすく解説
ここからは、改葬の手順についてわかりやすく解説していきます。改葬の手順は下記の通りです。
改葬の手順
- 手順1.家族や親族・管理人に改葬の相談をして了承を得る
- 手順2.改葬先を決める
- 手順3.改葬先の管理者に「受入証明書」を発行してもらう
- 手順4.旧墓地の役所で「改葬許可申請書」を発行してもらう
- 手順5.旧墓地の管理者から署名・捺印をもらう
- 手順6.旧墓地の役所で「改葬許可証」を発行してもらう
- 手順7.旧墓地から遺骨を改葬先へ移動させる
- 手順8.改葬先の新墓地へ納骨する
1つずつ見ていきましょう。
手順1.家族や親族・管理人に改葬の相談をして了承を得る
改葬をしたい場合、第一に家族や親族・管理人に相談をして了承を得ましょう。次の改葬先を決めた後に相談すると、トラブルに発展しかねません。改葬したい理由を丁寧に説明し、了承してもらった上で次の手順に進みましょう。
手順2.改葬先を決める
関係者からの了承を得たら、改葬先を決めましょう。改葬先を選定する際は、直接見学してみることが大切です。
手順3.改葬先の管理者に「受入証明書」を発行してもらう
改葬先が決まったら、新墓地の管理者に「受入証明書」を発行してもらいましょう。なお、「永代使用許可証」が発行されるケースもありますが、どちらでも大丈夫です。
手順4.旧墓地の役所で「改葬許可申請書」を発行してもらう
旧墓地の役所で「改葬許可申請書」を発行してもらいましょう。また、遺骨1人分につき1枚必要です。
手順5.旧墓地の管理者からの署名・捺印をもらう
次に、旧墓地の管理者から「改葬許可申請書」へ署名・捺印をしてもらう必要があります。事前に管理者へ相談していない場合、トラブルになりやすいので注意しましょう。
手順6.旧墓地の役所で「改葬許可証」を発行してもらう
旧墓地の役所に「受入証明書または永代使用許可証」と「改葬許可申請書」を提出し、改葬許可証を発行してもらいます。
手順7.旧墓地から遺骨を改葬先へ移動させる
旧墓地から遺骨を改葬先へ移動させます。なお、移動前には「御魂(みたま)抜き」(閉眼法要)を行ってもらいます。
手順8.改葬先の新墓地へ納骨する
改葬先の新墓地へ遺骨を納骨します。また、お墓の完成と同時に納骨するときは、開眼法要を行ってもらいます。開眼法要が終わると改葬完了です。
改葬にかかる費用の目安
改葬にかかる費用ですが、実際は大きく差が開くこともあるので、あくまで目安として捉えておきましょう。
改葬にかかる費用の目安
名目 | 目安の料金 |
遺骨の取り出し(遺骨1体) | 約4万円 |
閉眼供養 | 3万円~10万円程度 |
墓石の処分(1平方メートルあたり) 1 | 10万円~15万円程度 |
墓石の運搬・移動(100キロメートルあたり) | 15万円~20万円程度 |
離檀料(寺院墓地の場合) | 3万円~20万円程度 |
開眼供養 | 5,000円~1万円程度 |
合計 | 35万5,000円~70万円 |
寺院と離檀料のお布施代でトラブルになるケースも
寺院にあるお墓を改葬する際は、檀家を離れるため、お布施代として離檀料を払います。
離檀料は今までお世話になったお礼として渡しますが、離檀料は明確に決められていないため、トラブルに発展しやすいです。寺が法外な金額を請求してきたり、支払わないと必要書類に記入してくれなかったりすることも。
気持ち良い関係で終えられるよう、寺の立場も考慮しながら話し合うことが大切です。また、「お礼」という考え方をもって話を進めましょう。
まとめ
本記事では、改葬の手順や費用をわかりやすく解説しました。改葬にはさまざまな手続きが必要であり、手順が複雑です。
トラブルを防ぐ、かつスムーズに改葬するには、改葬の手順を事前に把握しておくことが欠かせません。改葬の手順で分からないことがあれば、もう一度この記事を読み直してみましょう。