墓じまいはトラブルになりやすい…実際のトラブル事例や対策を紹介

若い世代が地元を離れたり、跡継ぎがいなかったりして墓じまいを検討している家庭は少なくありません。しかし、墓じまいをするにあたって自分の家の墓がなくなることに抵抗がある親族や、これまで付き合いがあったお寺とのトラブルは跡を絶ちません。

 

そこで今回は、よくある墓じまいでのトラブル事例やトラブルを防ぐための対策について解説します。

 

 

なぜ、墓じまいはトラブルが起きやすいのか

 

墓じまいはお寺とはお金絡みのトラブル、親族間では本当に墓じまいをするかどうかに関するトラブルが起こりやすいです。

 

お墓の持ち主である家は壇家として、お寺に対してお墓の管理費や定期的なお布施を渡すのが一般的です。墓じまいをすると、離檀として壇家も辞めることになるので、お寺からすると収入が減ることにもなります。そのため、離檀料としてお寺が桁外れの金額を請求してトラブルが起こるケースもあります。

 

また、親族間では、「自分の家のお墓がなくなるのが嫌」という理由で墓じまいをするかどうかで揉めやすい傾向にあります。特に代々続く家庭ほどトラブルになりやすく、親族間での意見の違いによって墓じまいができないというトラブルが生じることが多いようです。

 

 

墓じまいでよくあるトラブルの事例

 

よくあるトラブルと注意点

 

ここでは、実際にあった墓じまいに関するトラブルの事例を紹介します。

 

親族間の墓じまいのトラブルとしては、墓主が仕事の関係で地元を離れることになり、他に管理できる人がいないため墓じまいを検討していましたが、他の親族から反発を受けたという事例。

 

墓主が地元から離れた土地で生活をしており、通える範囲にあるお寺に永代供養を頼みたいといった場合に、お寺から高額な離断料を請求されたという事例。

 

 

墓じまいでトラブルが起きた際の対策を紹介

 

手続き

 

ここでは実際に墓じまいでトラブルが起きてしまった場合の対策についてご紹介します。

 

まずお寺との金銭トラブルは弁護士など法律の専門家に相談することをおすすめします。一般的な離檀料の相場は5万円〜20万円。これ以上のお金を請求された場合、お寺と交渉しても話が拗れるだけです。

 

また、お寺は地元の人たちとのつながりも強く、特に地方だと地域に済む人たちにもトラブルが広まるリスクがあるため、お金のトラブルはすぐに弁護士に相談しましょう。

 

親戚間のお墓の後継者トラブルに関しては、親戚をあたってみて、自分以外に墓守を任せられる人を探してみましょう。お金の管理だけ墓主が行って、お墓の管理は地元に残っている親族に任せるという手もあります。

 

 

墓じまいのトラブルを未然に防ぐには?

 

お墓の修理方法と流れ

 

墓じまいに関するトラブルを未然に防ぐには、とにかく早めに相談することが大切です。相談から実際に墓じまいをするまでの期間が短ければ短いほど、できることも減ってしまい、トラブルに繋がりやすくなります。

 

離檀する場合は、お寺にこれまでお世話になった旨を伝え、転勤など、離檀しなければいけない事情を正直に話しましょう。離檀料が高額で支払えない場合は値下げを交渉してみて、それでも対応してもらえないなら弁護士に頼りましょう。

 

親族間のトラブルに関しては、お墓の所有者は墓主にあり、墓じまいの決定権も墓主にあります。他の親族には本来墓じまいをする権利がありません。

 

しかし、親戚が口出しする隙もなくいきなり墓じまいをするとトラブルになります。そのため、とにかく早く墓じまいを検討している旨を親族に相談し、管理できる人がいないか確認しましょう。

 

 

まとめ

 

墓じまいのトラブルにはさまざまな事例が存在しますが、事前に周りに相談することで対策できることもあります。トラブルを回避するためには事前準備がとても大切です。

 

墓じまいをする場合は早めに周りに相談して、円満に解決できる手段が無いか考えることも大切ですが、問題が複雑化してしまい、ご自身での解決が難しい場合には、弁護士など法律の専門家を頼るようにしましょう。

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