墓石は、建てた当初は美しくても月日が経つと、風雨や強い日差しにさらされ、劣化と汚れが目立ってきます。
大切なお墓を守るためのメンテナンスとして活用できるのが墓石コーティングです。コーティングにより墓石の表面を保護して変色や劣化ダメージを守ることができます。
コーティングは自分自身、もしくは業者に任せることができますが、どんなタイミングで行うべきか、また費用はどのくらいなのかをお伝えしていきます。
目次
墓石コーティングをする3つのメリット
墓石をコーティングするメリットは次の3つがあります。
紫外線や風雨から墓石を守ることができる
コーティング剤には撥水効果もあり水をはじき、強風時にはクッション的な役割で墓石を守ってくれます。
夏の強い紫外線を浴びると劣化、色あせが起こってきますが、コーティング剤が石材の光沢を長い期間保持してくれます。
汚れが落としやすくなるため掃除が楽
墓石に鳥のフンや苔などの汚れがつくと取り除くのにやっかいで、水垢がつくと頑張っても取れません。
ですが、コーティング剤によって親水性皮膜が形成され、汚れが浮いて落としやすくなるため掃除が断然楽になります。
どんな過酷な環境に対応できる
酸性雨や塩害などの環境にあっても、影響を受けずにコーティング剤が墓石をしっかり守ってくれます。実際に、高層ビルや船舶にもコーティング剤が使われており劣悪な環境でも優れた耐久力があります。
墓石コーティングを行うベストなタイミング
墓石コーティングを行うタイミングとしては、お墓を新しく建てたとき、もしくは戒名を彫るときです。
お墓を新しくしたとき
お墓が最も綺麗でピカピカであるときに墓石のコーティングをするのがベストです。
理由は、汚れや劣化が目立ってからコーティングすると墓石のクリーニング代も発生するため費用が余計にかかってしまうからです。
墓石はメンテナンスが欠かせませんので、墓石を購入した段階でコ―ティングしておくことをおすすめします。
戒名を彫るとき
最近の傾向としては、戒名を彫るときに併せて業者に墓石クリーニングとコーティングを依頼する人が増えています。
クリーニングだけですと、風雨にさらされてすぐに汚れてしまいますので、一緒にコーティングを依頼することで新品のような輝きを保たせることができます。
自分で墓石コーティングを行う場合の費用と方法
墓石のコーティングをする前は必ずクリーニングを行い、墓石に深くしみ込んだシミ、さび、汚れなどは専用の洗剤を使って除去を行います。
コーティング剤はネットショッピングで5000円〜1万円ほどで購入できますが、墓石に適したものを選ぶようにしましょう。
コーティング剤を塗布するときはカラッと晴れた天気のよい日を選びます。コーティングの前に墓石に水を流しながらウエスという適した布できれいにした後、少量ずつムラなく塗っていきましょう。
墓石用コーティング剤の種類
墓石用のコーティング剤にはガラス、光触媒、シリコンなどさまざまな種類がありますがおすすめは、浸透性吸水防止コーティングです。
浸透性吸水防止コーティングは表面に膜を作らずに、墓石の内部まで深く浸透して石材本体が持つ細孔を埋めてくれるため、長期にわたって墓石を保護してくれます。
水分は石材の非常に細かい穴(細孔)を通して内部に浸透して将来的なひび割れや破損につながるため、吸水性を低下させる保護剤は欠かせないものです。
墓石コーティングを業者に任せるという方法
墓石のクリーニングとコーティングを自分で行うと多くの時間と手間を費やします。
また、石材の種類によって適したや薬品やコーティング剤を選ぶのは注意が必要なため、専門知識とスキルを持った業者に任せるほうが失敗がないでしょう。
業者に依頼する場合の費用相場は5万円〜14万円ほどで、墓石の大きさ、汚れ具合、コーディング剤の種類によって価格が変わります。
また、コーティング剤は耐久性が高いほど価格のほうも高くなりますので、まずは業者に見積もりしてもらいましょう。
まとめ
墓石のコーティングをするならクリーニングとワンセットになることを覚えておくとよいでしょう。
自分で両方行うならば費用が1万円ほどで済みます。ですが、汚れやシミを取るのに大変な手間と時間を費やすことになりますし、コーティング剤も選び方を間違えると大変なことになります。
大切な故人のお墓ですから絶対に失敗のないように、そしてきれいなお墓をずっと維持していきたいものですね。