長い期間、雨風にさらされた墓石には、小さな傷が次第に増えていくことがあります。そんな時には、早めに修理をした方が良いでしょう。
ですが、墓石を修理する時にはどうすれば良いのかわからないという人もいるかもしれません。そこで、墓石の修理方法や費用の相場について解説します。万が一の時のために備えておくと良いでしょう。
墓石の修理が必要な時とは
墓石の修理が必要かどうかを判断するには、目地が割れているかどうかです。日本の墓石で多いのは、長方形の和形と呼ばれる形です。
上から竿石、上台、中台、下台となり、その墓石の繋ぎ目部分の目地は、雨や雪の影響からシミが発生し、次第に劣化していきます。目地が割れていたら、早めの修理をする必要があります。
また、地震などで墓石がずれるという現象が起きます。その時に、新しい墓石でも揺れたことにより、目地が切れて墓石が大幅にズレてしまうことも考えられます。そのことで墓石が傾いた場合などには、早めの修理が必要です。
墓石には、肉眼では見えない小さな傷ができることがあります。そこから雨水などが侵入してしまうと、小さな傷からひび割れが発生することがあります。
ひび割れは放置しておくと墓石の劣化を早めてしまう可能性があるため、早めに修理するようにしましょう。傷が小さいうちの方が費用の相場も低いので、早めに修理することが大切です。
墓石を修理する方法
墓石を修理する際には自分で修理してしまうと失敗してしまう可能性もあるため、まずは墓石を建立した石材店に依頼することが望ましいです。
ですが、親から受け継いだ墓石など石材店がわからないという時には、近くの石材店に相談して決めるようにしましょう。
石材店に墓石がどのように壊れているかを説明し、修理方法や修理にかかる費用について確認しておきます。墓石を石材店に運んで修理する必要がある場合は、僧侶による読経で魂抜きまたは閉眼供養を行います。
修理の際には、まずは墓石の目地の割れ目やひび割れなどを探し、目地の割れ目があった場合には、劣化した目地材を取り除き、その部分に接着剤であるシリコン系コーキング剤による修理を行います。
ひび割れの補修も同じ方法です。目地の割れ目やひび割れがすべて塞がっていることを確認して、石材店が再び墓石を元の位置に戻します。そして、僧侶の読経により魂入れまたは開眼供養を行い、墓石の修理は完了します。
墓石修理の依頼先
墓石の修理の依頼先は石材店が一般的ですが、どの石材店に依頼したらいいのか迷うという人もいるかもしれません。
墓石を建立した石材店がわからない時は、近所の石材店に依頼してもいいですし、近所に石材店がない場合は、お寺や霊園に相談して紹介してもらうという方法もあります。
また、寺や霊園によっては指定石材制度をとっている場合もあります。この制度をとっていると、寺や霊園と契約している石材店以外への依頼が難しい場合がありますので、修理を行う前に確認しておくことが大切です。
墓石修理の費用相場
墓石の修理の費用相場は、修理内容によって違いがあります。
目地の割れを補修する場合は、費用の相場は約3~5万円ほどかかります。細かいヒビが入っている場合は、その数やヒビの深さでも費用が変わりますが、基本的には約3~5万円程度が多いようですです。
また、墓石がズレを直すときには、ズレの大きさによっても異なりますが、約3~10万円ほどかかります。費用については修理内容によって異なることが多いので、事前に石材店に確認しておくことが大切です。
まとめ
今回は墓石に傷やヒビが見つかった時の修理方法や、費用についてお伝えしましたが、墓石は、日頃から雨や雪に晒され、地震などでズレてしまう可能性もあります。
万が一、墓石に傷やヒビが入ったりズレてしまっても、石材店に依頼することで修理してくれるので安心です。墓石の傷や劣化で困ったことがあった時や、修理の相場がわからない時には、いつでもお気軽にご相談ください。